船橋市民文化ホール(船橋市本町2)で1月28日、「ニューイヤー・ガラコンサート」が3年ぶりに開催された。
フルートの八木瑛子さん。左はコンサートマスターの本庄篤子さん
「ガラ・コンサート」とは、何かを記念して特別に行われる音楽会のことで、同コンサートは新春祝賀音楽会を意味する。
開演に当たり松戸徹船橋市長は「音楽は演奏する人と聴いてくれる人の両方が必要。文化ホールやいろいろな場所へ足を運んで演奏家を応援してほしい」と呼びかけた。
当日は、船橋市出身の気鋭の若手演奏家6人がメインとなり、今回のために特別編成した13人の弦楽器奏者から成る「ガラコンサート・フェスティバルアンサンブル」と共演した。コンサートマスターは、同ホールでも著名演奏家との競演が多いバイオリニストの本庄篤子さんが務めた。
フルート奏者で現在は「ジャパンナショナルオーケストラ」で活躍する八木瑛子さんは、今回のソリストの一人である山下実李奈さんが演奏するチェンバロと同アンサンブルと共に演奏。八木さんは「少しでもオーケストラの力になれる演奏家になりたい」と意気込みを見せた。山下さんは「バッハやヘンデルの古い曲が好きで、チェンバロに興味を持った」と始めたきっかけを話し、チェンバロとピアノの違いなどを解説。ハープの石丸瞳さんは、ハープを始めた中学の管弦楽部時代の話やハープの弦やペダルを説明した。
チェロの田辺純一さんと平田幸恵さんは、船橋市出身の先輩チェリスト・植草ひろみさんと迫力のある三重奏を披露した。田辺さんは「小中学校などや地元で活動していきたい」、平田さんは「広い世界で見て体験していきたい」と、それぞれ抱負を話した。
最後に国内外で活躍するピアニストの関野直樹さんが演奏。演奏後にはピアノを始めた幼いころの思い出や活動の拠点にしていたハンガリーについて話した。
アンコールに応える形でメンバーがステージに並ぶと、会場には割れんばかりの拍手が起こった。出演者らは「地元で素晴らしい先輩と演奏できて幸せ」「思い出深い文化ホールでソリストとして演奏できてうれしい」など喜びを言葉にした。