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アメリカ体操協会殿堂入りの富田さんとメダリストの橋本選手、市船で講演

富田洋一さんと橋本大輝選手のトークセッション

富田洋一さんと橋本大輝選手のトークセッション

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 船橋市立船橋高校(船橋市市場4)で7月9日、船橋市スポーツ都市宣言40周年記念事業の一環で「スポーツ講演会」が開催された。

一般公開した日米合同練習の様子=アメリカ体操協会殿堂入りの富田さんとメダリストの橋本選手

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講師はアメリカ体操協会ナショナルチームスペシャルアドバイザーの富田洋一さん。スペシャルゲストに同校出身の金メダリスト・橋本大輝選手を迎え、トークセッションも行われた。

 講演会の前には市船体操部とアメリカジュニアナショナルチームの合同練習が公開され、事前に申し込んだ約240人が迫力ある練習を見学し、講演会では熱心に耳を傾けていた。

 松戸徹船橋市長は「富田さんは東京2020オリンピックの際、アメリカ体操チームが市船で3回合宿した際にいろいろ尽力いただいた。このつながりをジュニアにもつなげていきたいとおっしゃっていただき、この講演に結びついた」と紹介した。

 富田さんは「夢・情熱・感謝 American Dream~挑戦の果てに~」と題した講演を行った。幼い頃から現在に至るまでのサクセスストーリーを、子どもたちにも分かりやすく語った。

 富田さんは1955(昭和30)年、群馬県高崎市生まれ。子どもの頃からスポーツが好きで最初の夢は「プロ野球選手になることだった」という。情熱を持った体操指導者と出会い、18歳で所持金10万円だけでアメリカの大学にスポーツ特待生として留学した。体操選手として活躍後、アメリカで体操の指導者となり、日本とアメリカの良いところを取り入れた指導で数々の名選手を育てた。アメリカのオリンピックコーチを2回務め、2021年にはアメリカ体操協会の殿堂入りを果たした。

 これまでを振り返り、子どもの頃のいじめ、留学では英語が分からず苦労したこと、経営していたジムを火災で失うなど数々の困難を乗り越えながらアメリカンドリームを成し遂げたという富田さん。「夢を持つと人生が明るくなる。何か情熱を傾けることを見つけて一生懸命やることが大切。そして、人とは正直に付き合い、感謝の気持ちを忘れない」など終始笑顔で話した。「人生、何がどうなるか分からない。悪いことがあると必ずいいことがある。失敗から学ぶことは多い」とも。

 富田さんとのトークセッションで、橋本選手は「緊張感を克服するには、緊張を受け入れ、コントロールする」「体操の魅力は可能性が無限大であること。技ができた時は試合に勝つよりうれしい」などと話し、最後に2人は来場者からの質問に答えた。

 橋本選手は最後に「一番やりたいことを曲げずにする。失敗しても後悔せず、次どうするか考えて、どんどんやっていきたい」とパリ、ロンドンオリンピックに向けて意気込みを見せた。

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