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船橋仏教会、85周年記念で大法要 ピアノ・マリンバの演奏で歌の奉納も

宗派の異なる僧侶が集まった大法要=船橋仏教会、85周年記念で大法要

宗派の異なる僧侶が集まった大法要=船橋仏教会、85周年記念で大法要

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 船橋仏教会の85周年記念の講演会と平和祈願大法要が12月10日、浄勝寺(船橋市本町3)で行われ、僧侶約20人と一般参加者100人以上が参加した。

マリンバ演奏も参加して「いまささぐ」を全員で合唱=船橋仏教会、85周年記念で大法要

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 1938(昭和13)年に船橋仏教連合会として結成された「船橋仏教会」。宗派を問わず、市内を中心とした約50の寺で構成され、「お釈迦(しゃか)さまの教えを通じて親睦を深め、地域に貢献する」ことを目的としている。

 同会は、毎年4月に北習志野の駅前商店街で釈迦の誕生を祝う「花まつり」、9月1日に船橋漁業協同組合前で「船橋港灯籠流し」を行っている。今回は同会結成85年の節目として「心の平和 世界の平和」と題した大法要を行った。もともと80周年記念行事として行う予定だったが、コロナ禍の影響で延期となり、今年開催することになったという。

 上田則夫(そくふ)会長は「世界情勢が混沌(こんとん)としており、社会の不安が高まっている中、仏教の智慧(ちえ)で人々の心の不安や苦しみを和らげ、世界平和を祈願することが仏教の役割」と話す。

 記念講演会では真言宗豊山派密蔵院(東京都江戸川区)住職の名取芳彦さんが講師となり、「心が穏やかでいられるために~怒らない心争わない心~」の演題で講演を行った。名取さんは仏教関連書40冊以上を執筆し、密蔵院では仏教を身近に感じられるイベントを多数開いている。名取さんは心が平穏でない「イラッとする」感情がなぜ生まれるのか、「平穏にいるためには」ということを仏教の教えを織り交ぜて分かりやすく話した。

  平和祈願大法要では上田さんが導師となり、参加者全員で「南無釈迦牟尼仏」と唱えて法要が始まった。法要ではお経を唱えるだけでなく、ピアノ、マリンバ、ベースの演奏で歌の奉納も行われた。「平和和讃」を作曲した荒木憲子さんによる独唱、仏教音楽の一種「仏讃歌」の「いまささぐ」は尼僧の大塚慈眞さんの独唱の後、参加者全員で歌った。真言宗太鼓班による力強い太鼓の奉納も。

 「こうした大法要は初めてのこと。異なる宗派の方が集まって、このような法要を行うのは仏教界でもなかなかないこと。『いまささぐ』を皆さんに届けたくて、内容を考えてこのような形となった。皆さんと一緒に平和を祈ることができて良かった。仏教への興味を深めてもらえれば」と上田さん。

 3人で参加した女性は「お堂内にきれいな音楽が鳴り響いて、心が清らかになった。楽しかった。話もとても分かりやすくて良かった」と話していた。

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