貸衣装や和装小物のレンタルを手掛ける「フレンド」(船橋市習志野台2)が6月13日、キッチンカーによる「絶品完熟バナナジュース」を看板商品にしたジューススタンド「とことこ」(TEL070-1310-4418)の営業を始める。場所は新京成電鉄・東葉高速鉄道の北習志野駅近く。
同社社長の森雅美さんは「新型コロナの影響で冠婚葬祭、卒業式も入学式も全てなくなってしまい、3月は3割減、4月は7割減、5月は9割減と店を開けていても電話一本すらならない日があった」と話す。「4月後半に、何か新しいことをしなきゃとスタッフや娘と話し合い、幅広い人が必要とする飲食業を考えキッチンカーを始めることにした」と、新業態に踏み出したきっかけを話す。
「私たちの仕事は文化を継承する仕事。文化は平和がベースにないと仕事にならない」と森さん。「人に自分たちの行く末を委ねても始まらない」と各種のフランチャイズ事業を調べ、配食サービスやリサイクル事業なども模索したという。最終的に、自社店舗の前に軽自動車2台分ある空きスペースの活用も兼ねてキッチンカーに決めた。
探し始めるとすぐに手頃な価格帯の車両が見つかった。購入資金には新型コロナ対策の補助金を活用。6月1日付で船橋市保健所から営業許可を取得した。
バナナは船橋市地方卸売市場で、蜂蜜は市川市の養蜂家から仕入れ、オリジナルのレシピで「絶品完熟バナナジュース」(350円)を製造する。レシピは森さんの長女でフードサービス会社勤務の可菜美さんと考え、スタッフが試食し、決定したという。
彩りの良い夏向けドリンクとして「アップルミントソーダ」「カシスベリーソーダ」「パッションフルーツソーダ」(以上350円)も提供する。オペレーションに慣れるまでは1日1種類限定での販売となる見込み。市川の蜂蜜を使った「ハチミツレモンソーダ」(350円)は1日20杯限定。
森さんは「貸衣装では接することがなかった近隣の方とも、ドリンクスタンドであればお付き合いが始まるかもしれない」と新規事業の可能性を考え、明るい表情を見せる。
営業時間は10時30分~16時。