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船橋の梨農家・芳蔵園、地元企業と「梨シードル」開発 梨の廃棄削減目指す

左から西田隆信さん、加納慶太さん、村瀬雄太さん

左から西田隆信さん、加納慶太さん、村瀬雄太さん

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 梨農家「芳蔵園」(船橋市二和東2)の加納慶太さん、柏市の酒卸業アデカ(柏市北柏3)の西田隆信さん、農園PR支援団体ファームコネクト(船橋市二和東)の村瀬雄太さんが11月12日、船橋市役所(船橋市湊町2)で「梨シードル(スパークリングワイン)」のお披露目会を行った。

甘口タイプ(左)と辛口タイプ(右)

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 シードルは、リンゴ・洋ナシ・和梨を原料として発酵した酒(ワイン)で、主に、スパークリングワインとして造られることが多い。今回発表したのは甘口・辛口の2種類。

 「梨シードル」は船橋市内で生産された梨の「蜜症」と呼ばれる症状のある梨を使っている。蜜症は豊水梨で発症しやすく、果肉の一部が水浸状で柔らかくなり、梨特有の歯応えが失われる。食べるのは問題はないが、そうした果実は通常出荷ができず、毎年1トン以上もの梨を廃棄せざるを得ない状況があった。

 昨年は、そのフードロス削減を目指して、「芳蔵園」では蜜症梨を使った「梨ドライフルーツ」を考案。ファームコネクトの村瀬さんがクラウドファンディングを担当し、生産に成功した。加納さんは「今年は豊作でしたが、2トンの廃棄を防ぐことができた」と今年の梨の現状を話した。

 今回、第2弾としてシードルを作ることになった。加納さんのフットサル仲間の西田さんが「昨年のドライフルーツの記事を読んで、酒にすれば長く貯蔵ができるなどの利点があると説明して、提案した」と経緯を話した。

 西田さんは、長野県のシードル専門の酒造所「林檎学校醸造所」に試作を依頼。さらに今回も村瀬さんがクラウドファンディングを立ち上げ、11月29日まで、クラウドファンディングサイト「マクアケ」で応援購入を受け付けている。12月から出荷を予定し、船橋市のふるさと納税品に出品するという。

 梨シードルは甘口タイプ・辛口タイプ。内容量は750ミリリットルで、アルコール度数は6%。価格は4,950円(送料込み)。

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