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船橋・三咲で「新盆の棚づり」-古くから伝わる伝統を今もなお

故人に思いをはせる「新盆の棚づり」

故人に思いをはせる「新盆の棚づり」

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 船橋・三咲で船橋産の落花生を扱う土産物店「佐藤昭商店」(船橋市三咲9)を営む佐藤秀樹さんの自宅で8月7日、古くから農家に伝わってきた「新盆の棚づり」が行われた。

農家に古くから伝わってきた伝統行事(関連画像)

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 「新盆の棚づり」は現在も各地の農家に残っている伝統行事。身内が新盆を迎えた年の8月7日または12日に行われるもので、三咲地区では7日に行われることが多いという。近隣の住民が総出で朝からその年に育った真竹を切り出し、仏壇の前に決まった形式の棚を築く。

 竹で作った棚の形状や作りは地域により異なるが、いずれも金花や盆花などで仏壇を装飾する。本来、墓も一緒に飾るというが、この日は仏壇を飾るだけにとどめた。

 「三咲の辺りで新盆の棚づりを手作りでできるのは2人くらいしかいない。高齢化と都市化で新盆をきちんと行う家はほとんど無くなってきている」と佐藤さん。「もしかしたら三咲で新盆の棚づりを見られるのは最後かも」とも。

 新盆の棚づりを迎える家では、盆に多くの人が集まり食事や酒盛りなどを行う。この飾りを作っている間、故人に思いをはせ作業を行う。親せき・近所・家族が一緒になって共同作業を行う事でコミュニケーションが育まれるという。

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