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「船橋のなし」出荷開始 早期出荷分は糖度高めで小ぶりの傾向も

「船橋のなし」

「船橋のなし」

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 全国的な梨の産地としても知られている船橋市の地域商標を取得したブランド梨「船橋のなし」の2016年度初出荷が7月27日、行われた。

現在はまだ少し小ぶりな「船橋のなし」

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 今年の初出荷は、JAいちかわが船橋市北部で運営する「JAいちかわ船橋梨選果場」(船橋市豊富町)に集められた「幸水」。選果場では初出荷の梨を農家の目利きが大きさや形などを見て、仕分けし箱詰めして出荷した。

 翌28日東京都中央卸売市場での初競りで、1箱(24玉)3万円という船橋産としては過去最高値で落札された。JA関係者は「この日の梨全体の平均卸値は6,600円で、昨年も1万円という高値での落札。『船橋のなし』ブランドが市場に浸透し始めた」と話す。「この日出荷された梨はいずれも糖度14度以上。豊富な出荷量と相まって高値が付いたのだろう」と船橋市農水産課の担当者。

 一方で「船橋のなし」生育状況について、「例年に比べて少し小ぶり」という報告も入っている。梅雨明けから出荷までの日照時間が大きく影響を受ける梨だが、「本来梅雨時にたくさん雨が降って、梅雨明け以降にたくさん日光を浴びて甘みを蓄えるが、今年はこの大事な時期に曇天続き。例年よりも小ぶりな印象を受けている」と船橋市場関係者。

 市内で「船橋のなし」を生産し、直売店でのみ梨の販売を行っている船芳園の加納芳光さんは「うちは例年通りの生育状況。これから夏らしい陽気が続く見込みなので、幸水の盛りにはおいしい梨を出荷できるはず」と、余裕の表情を見せる。

 船橋市内の梨は8月上旬から中旬までが出荷ピークの「幸水」、8月中旬から9月にかけての「豊水」、8月後半から10月直前までの「新高」の3種が主要な品種。「幸水」が全体の生産量の6割強を占めるとあって、生育状況や出荷時期に関する注目が集まっている。

 ギフトとして各地で人気を集めているふなっしー梨箱は、今週末から出荷予定。盆前の梨シーズンピークまでに出荷できる梨の確保に関係者が奔走している。

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