船橋を舞台にした映画「きらきら眼鏡」のロケが10月9日、船橋東ふ頭に停留する南極観測船「しらせ」で300人規模のエキストラが参加して行われ、操縦室でのシーンなどが撮影された。

撮影の様子（関連画像）

　同作品は、船橋市出身・在住の作家森沢明夫さんによる、西船橋を舞台に描いた小説「きらきら眼鏡」が原作。「船橋映画」と称し、「市民63万人で挑む100年後のこの街に贈る映画」を目指して、市民がエキストラや炊き出しの協力などサポーターとして参加しながら作り上げていくプロジェクト。9?26?、ビリヤード＆ダーツの店「デキシークラブ」（船橋市藤原5 ）での撮影を皮切りにクランクインした。

　製作は犬童一利監督をはじめ、NPO法人「船橋宿場町再生協議会（通称＝FSK）」が中心となり実行委員会を立ち上げ、船橋を盛り上げていこうと協力している。

　メインキャストは、主人公・立花明海役の金井浩人さんと大滝あかね役の池脇千鶴さんに、?滝あかねの恋?・木場裕?役の安藤政信さん。追加キャストとして、明海にほのかな思いを寄せる同僚・松原弥生役の古畑星夏さん、明海の親友・小山田孝之役の杉野遥亮さん、あかねを支える会社の同僚・秋野正枝役の片山萌美さんが発表されている。

　デキシークラブでは明海と小山田がビリヤードをしながら語るシーンが撮影され、10月に入ってからは東葉高速線北習志野駅で深夜、エキストラも参加して満員電車でのシーンの撮影が2日間連続で行われた。

　映画やドラマのロケ地として、これまでも数多くの作品を船橋市に誘致してきた小野寛昭広報官は「これほど多くのエキストラが参加する撮影は最初で最後と言ってもいいくらいの大規模なもの」と話す。セカンドロケ地として勝浦市内でも撮影が進められており、約1カ?間でクランクアップする予定。

　夜間における駅での撮影や「しらせ」での撮影など、多数のシーンにエキストラとして参加した市内在住の田中久美子さん（57）は「地元の映画ということで応援したい思いや、祖父がリタイアしてからエキストラとして活動していたことなどから、自分も参加してみたいと思った」と話す。「製作現場の熱い思いの中に身を置き、今までに体験したことのないエネルギーを感じ、ますます船橋愛が強くなった」とも。

　公開は2018年下半期を予定。