北習志野駅から徒歩2分の場所にある精肉・総菜店「鳥吉(とりきち) 北習志野店」(船橋市習志野台3)が1856(安政3)年の創業から8月8日で170周年の節目を迎える。
近江牛、鹿児島黒牛・黒豚などの認定販売店となっている=北習志野の老舗精肉店「鳥吉」が創業170周年
幕末期に船橋本町で創業した「鳥吉」は現在、6代目の田地野啓市さんが北習志野の地でのれんを守っている。船橋・本町通りで創業したが、ルーツは鷹匠(たかじょう)だったという。野鳥や川魚、ウナギなどを扱う商いから始まったというが、時代の変化とともに精肉販売へと事業を展開してきた。
住宅開発が進む習志野台地区へ進出したのは1967(昭和42)年のことだった。「鳥吉」の創業である広瀬家の直系の田江子さんが、田地野貢市さんと習志野台に支店を開設。本町の本店はその後、駅周辺の開発などもあり営業を終えたが、田地野家がのれんを受け継いだ。現在は6代目の啓市さんが、7代目となる太市さんと共に店を経営している。
同店では、但馬牛や神戸牛、近江牛、鹿児島黒牛など全国のブランド和牛を扱い、オーダーカットにも対応。鳥・豚のほか、メンチカツやコロッケ、焼き鳥などの総菜も販売。近年はテレビ番組で紹介されたこともあり、遠方から来店する客も増えたという。
一方、長年通う常連客や近隣住民との対話を大切にし、一人一人の名前を覚え、声をかける対面販売中心の接客を大切にしてきた。子ども向けに菓子をサービスしたり、学生アルバイトの卒業式を独自に開いたりしている。啓市さんは保護司としても、長年にわたり地域貢献に力を注いできた。
北習志野のまちの発展とともに歩んできた同店。地域住民の間では「子どもの頃から通っている店」として親しまれ、親子3代で利用する客も少なくない。
田地野さんは「お客さまの『おいしかった』という笑顔のために商売を続けてきた。困っている人がいれば手を差し伸べるという気持ちも大切にしながら、これからも地域と共に歩んでいきたい」と話す。
8月7日~9日の3日間、「170周年大感謝祭」を開き、牛肉・豚肉・鶏肉を特別価格で販売する。
営業時間は9時~19時。火曜定休。