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船橋の飲食店25店舗がクラウドファンディング 食事券やTシャツ販売など

辰野仁さん(写真左)と仲間たち

辰野仁さん(写真左)と仲間たち

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 新型コロナウイルス感染症の自粛の影響で経営難に苦しむ津田沼駅近辺の飲食25店舗が5月15日、共同でインターネット経由の資金調達サイト「CAMPFIRE」によるクラウドファンディングを呼び掛けている。

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 中心になるのは、津田沼駅周辺の飲食店15店舗で組織するまちづくりチーム「ぬまぬまフレンズ」。同チームは、津田沼駅北口の「SL広場」で毎秋近隣商店会と共同で「秋空肉バル」を開催するなど、津田沼駅周辺の飲食店を掲載した「つだぬマップ」などを手掛けてきた。

 今回のクラウドファンディングでは、同チーム所属のDJバー「Mediterraneo casa Tsudanuma」(船橋市前原西2)店主の辰野仁さんが発起人となり、「焼酎BAR世海」(前原西2)、「Hawaiiancafe&bar Hurricane」(前原西2)の店主らに呼び掛け企画した。

 「このままでは津田沼駅周辺の個人飲食店はみんな廃業してしまう。自店だけではなく、津田沼全体で近隣住民やお客さんとみんなの力で津田沼の飲食店を守りたかった」と辰野さん。

 辰野さんは、以前にもクラウドファンディングを行った経験を持っていたため、今回のファンディングに関する事務一式を自ら請け負った。コロナの全国的な影響を受けて、ファンディングサイト「CAMPFIRE」で新型コロナのサポートプログラムを募集しているのを知り、急きょ参加を決めた。

 飲食店募集を開始してから締め切りまではわずか1週間程度。当初、ぬまぬまフレンズの仲間たちと知り合い店舗に声を掛けたが、「もっと多くの仲間と参加したい」と、SNSなどを使って一般公募も行ったという。

 辰野さんは「老舗の飲食店経営者の中には『見ず知らずの人にすがってまで生き残りたくない』という声もあった。支援に対して重く受け止め、コロナ収束後にお客さんを楽しませることを約束できる飲食店を募るのに、予想外に苦労した」と振り返る。

 辰野さんは、津田沼への愛情の深さからフェイスブック上のコミュニティー「津田沼の面白い情報共有しよう」を管理者として立ち上げ、1800人に迫るメンバーが参加するまでに育てた。

 今回のクラウドファンディングでは、目標額を500万円に設定。支援金額は3,000円から200万円まで幅広い。3,000円の支援では、チャリティーステッカーセット(6種)と引き換えられる。5,000円では、チャリティーTシャツ、1万円で支援者の名前を紹介するリターンなどを設定している。

 1万円支援のリターンで設定している「ぬまぬまフレンズお食事券」は、参加25店舗で2020年12月まで利用できる食事券や、参加各店舗を直接支援する食事券などのリターンを用意。

 クラウドファンディングの募集締め切りは、7月初旬まで。2020年5月18日現在で残りは51日。2020年5月21日現在で支援者は82人、172万円の支援が集まっている。支援金は店舗指定の食事券以外は、参加25店舗で均等に分けるという。 

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