特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト(所在地:千葉県松戸市、代表:中村雄一)は、2026年10月12日に開催された「EXPO FUTURES AWARD 2026」において、「世界の子どもが未来を共創する。いのち響き合う平和教育モデル」が、「平和と人権」部門グランプリとなるテーマ特別賞を受賞しました。

EXPO FUTURE AWARD「平和と人権」部門グランプリ(テーマ特別賞)を受賞したなかよし学園
EXPO FUTURES AWARD 2026は、大阪・関西万博から生まれたさまざまな「問い」や「挑戦」の意思を引き継ぎ、万博後もより良い社会の実現に向けて活動を続ける人や取り組みを表彰するアワードです。2026年10月12日にグラングリーンPLAT UMEKITAで開催された授賞式では、万博のテーマウィークに対応する8つのテーマについてファイナリストを選出。その中から、それぞれを代表する8件にテーマ特別賞(グランプリ)が贈られました。
そして、「平和と人権」のテーマを代表する取り組みとして選ばれたのが、なかよし学園が全国の学校と世界各地で実践してきた「世界とつながる学び」です。

「世界とつながる学び」CoRe Loopモデル
これは、なかよし学園だけが受賞した賞ではありません。日本全国の教室で世界について考え、教材をつくり、手紙を書き、英語を学び、絵を描き、防災を考え、平和を考えてきた子どもたち。そして、それを世界各地で受け取り、自分たちの言葉や学びを日本へ返してくれた子どもたち。その一人ひとりと一緒に獲得したグランプリです。
世界とつながる学びプロジェクトPV
https://www.youtube.com/watch?v=FsYSKYBIJqk
■大阪・関西万博から、その先の世界へ
EXPO FUTURES AWARD 2026が問いかけているのは、「万博で生まれたものを、その後の社会にどう残していくのか」ということです。
建物や展示物だけが万博のレガシーではありません。世界中の人々が出会ったこと。異なる文化や価値観に触れたこと。「いのち」について考えたこと。そして、「自分たちはどんな未来をつくりたいのか」という問いを持ったこと。その問いを万博閉幕後も社会の中で実践し続けることこそ、万博が未来へ残す大きな財産の一つです。
授賞式でも、審査委員から「万博で感じた熱を継続させていくこと」こそが重要なレガシーであるとの趣旨が語られました。審査委員の一人である建築家の藤本壮介氏も、万博で生まれた人の記憶、活動、想いを継続していくことがレガシーになるとの考えを示しています。
なかよし学園は、そのレガシーを「世界の教室」へ運びます。万博で掲げられた「いのち」という大きなテーマを、戦争、紛争、貧困、災害、教育格差の現場に生きる子どもたちと、日本の子どもたちが共に考える。そして、考えるだけで終わらず、一緒に未来をつくる。
それが今回、「いのち響き合う平和教育モデル」として評価された取り組みです。

平和と人権部門テーマ特別賞(グランプリ)に輝いた「世界の子どもが未来を共創する。いのち響き合う平和教育モデル」
■「遠い誰か」を、世界を一緒につくる仲間へ
なかよし学園が活動を続ける中で持ち続けてきた問いがあります。
なぜ世界の課題は、いつまでも「遠い誰かの問題」のままなのか。
世界では今も、戦争、紛争、貧困、災害、教育格差によって、多くの子どもたちが学びや安心を奪われています。しかし、その現実を日本の子どもたちに「かわいそうな外国の話」として伝えるだけでは、世界との距離は縮まりません。

戦争によって破壊されたシリア・デリゾールの町
300万個もの地雷が残るカンボジア
なかよし学園が目指してきたのは、子どもたちを世界の課題の「見学者」にすることではなく、「当事者」「共創者」にする教育です。中村雄一代表は受賞プレゼンテーションにおいて、「世界の現実を知るだけで終わらせず、子どもたち自身が考え、つくり、届け、未来を共創する学びへ」とその考えを示しました。
この仕組みが、「世界とつながる学び」の中核となるCoRe Loop(Co-create & Return Loop)です。
・日本の学校で世界の課題を学ぶ。
・自分たちの知識や地域資源を使って教材やメッセージをつくる。
・なかよし学園がそれを世界の教育現場へ届ける。
・現地の子どもたちが学び、考え、さらに自分たちの言葉や作品を加える。
・そして、その反応が再び日本の教室へ戻ってくる。
世界とつながる学びは「送って終わり」ではありません。世界へ届けた学びが、誰かの学びを生み、その学びがもう一度自分たちへ返ってくる。教室から世界へ。世界から教室へ。この循環によって、「遠い国の出来事」は、自分自身の行動へと変わっていきます。

ルワンダに贈られた平和ポスター
広島特別支援学校に環る平和ポスター
■全国の生徒・児童・教職員と一緒にとったグランプリ
今回受賞した「EXPO FUTURE AWARD」は、なかよし学園だけでとったものではありません。なかよし学園は2025年度以降、日本全国50校超と世界11カ国をつなぎ、CoRe Loopを展開してきました。なかよし学園の講演を聞いた全国各地の学校から、地域や教科学習を生かしたさまざまな「平和への教材」がなかよし学園に託され、それらは世界各国で実装されました。
広島県・三次市立十日市中学校では、生徒たちが『はじめてのヒロシマ』を英訳。広島で学んだ平和の歴史が、シリアやケニアへ届けられました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000166170.html
山形県・遊佐中学校では、生徒たちが自ら集めたノートや文房具をカンボジアの子どもたちへ届け、現地からの手紙や写真を再び学校へ戻す学びへ発展しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000061.000166170.html
岐阜県安八町では、小学生がつくった教材や作品、防災の学び、TOMODACHIうちわなどが世界の授業へ。海外で使われた様子が再び日本の子どもたちに還っています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000077.000166170.html
長崎県・壱岐市立石田中学校では、中学1年生が1年間で習った英単語を「英語カルタ」にし、ルワンダなどの子どもたちが楽しく英語を学ぶ教材へ変えました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000137.000166170.html
早稲田佐賀中学・高等学校では、海洋プラスチックを使った教材やSDGsカルタを制作。シリア、ルワンダ、カンボジアなどへ学びが広がり、その成果を再び学校へ戻すフィードバック学習まで行われています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000166170.html
オイスカ浜松国際高等学校では、生徒が制作したSDGsカルタや日本文化に関する教材が海外へ渡り、2026年には教員自身もなかよし学園メンバーとしてルワンダへ渡航。日本の教室で生まれた学びを、現地で自ら届ける段階へ発展しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000136.000166170.html
学校によって取り組むものは違います。英語でもいい。国語でもいい。図工でもいい。防災でも、地域学習でも、お米づくりでも、折り紙でもいい。大切なのは、「自分が今持っているものを、世界の誰かのために使える」と子どもたちが知ることです。

奈良県広陵町真美ヶ丘第一小学校が託したくつしたペットボトルホルダー
岐阜県安八町結小学校が託したおもちゃ
■「支援する人」と「支援される人」を固定しない
なかよし学園の平和教育には、もう一つ大切な考え方があります。それは、「支援される側から、支援する側へ」という循環です。
海外の子どもたちを、一方的に助けられる存在として捉えない。日本の考え方ややり方を押し付けない。現地の人々が持つ知識や経験、文化、価値観を尊重し、それぞれの地域が置かれた状況や変化に柔軟に対応しながら、現地の人々自身が平和をつくる主体となることを支える、という「Adaptive Peacebuilding(適応的平和構築)」の考え方を、なかよし学園は教育活動に取り入れています。
ある時は日本の子どもたちが教材を届ける。別の時には海外の子どもたちが、自分たちの経験や文化、知恵を日本へ返す。戦争を経験した人には、戦争から学んだ知恵があります。災害を経験した地域には、命を守るための知恵があります。貧困の中でも教育を続けてきた人には、学ぶことの意味を伝える力があります。

なかよし学園がつくる「学び合い」の教育環境
なかよし学園がつくる「学び合い」の教育環境
なかよし学園がつくる「学び合い」の教育環境
なかよし学園がつくる「学び合い」の教育環境
誰もが何かを持っている。だから、誰もが誰かに教えることができる。受賞プレゼンテーションで中村雄一代表と中村里英事務局長は、この思想を「支援される側から、支援する側へ」と表現し、最終的に、「誰もが世界の『当事者』。誰もが“世界のリーダー”に。」という未来像を示しました。

中村雄一代表と中村里英事務局長による受賞プレゼンテーション

中村雄一代表と中村里英事務局長による受賞プレゼンテーション
中村雄一代表と中村里英事務局長による受賞プレゼンテーション
■空襲の地下シェルターでも、「未来」を考える
「世界とつながる学び」は、平和な場所だけで行われる教育ではありません。戦争や紛争、貧困のただ中でも、子どもたちは未来について考えることができます。
今回の受賞プレゼンテーションでは、「小学校中退からの平和」「広島の81年を世界へ」「支援される側から支援する側へ」、そして「地下シェルターから“未来”のまちづくり」という4つのエピソードを通して、なかよし学園が世界の現場で実践してきた教育が紹介されました。

小学校中退からの平和
広島の81年を世界へ
支援される側から支援する側へ
地下シェルターから“未来”のまちづくり
戦争が起きているから、未来を考えることをやめるのではない。むしろ、困難な状況だからこそ、
「戦争が終わったら、どんな町に住みたい?」
「どんな学校をつくりたい?」
「どんな未来なら幸せだろう?」
と問いかける。
平和とは、戦争がない状態だけを意味するものではありません。子どもたちが自分の未来を想像し、それを誰かと一緒につくることができる状態を守ること。なかよし学園は、それもまた平和教育だと考えています。

戦争下にあるウクライナで2026年9月に行われた「なかよし鉄道・未来のまちづくり」授業
■「本当に世界とつながっていた」が、子どもの自己効力感を変える
「世界とつながる学び」は、海外支援のためだけのプログラムでもありません。日本の子どもたち自身の学びを変える教育でもあります。
なかよし学園は2025年度経済産業省「探究・校務改革支援補助金」の事業採択を受け、世界とつながる学び参加校で実施した参加者アンケートでは、自己効力感の向上71.4%、行動意欲の向上65.0%、教職員満足度83.3%という結果が示されました。
「自分にもできることがある。」
「自分たちがつくったものが、本当に世界で使われていた。」
その経験は、子どもにとって大きな意味を持ちます。教科書の中にあった「世界」が、自分の行動によってつながる現実へ変わるからです。

ウクライナの地下シェルターで活用された「アメトーーク」お笑い芸人のグッズ(NONSTYLE井上さんのマスク)
■JACEイベントアワードに続き、「世界とつながる学び」が再び全国表彰へ
「世界とつながる学び」は、2026年6月に発表された第12回JACEイベントアワードでも、「地域が世界平和の当事者になる『世界とつながる学び』講演会」として、学生・NPO・各種団体・個人部門のシルバー賞(準グランプリ相当)を受賞しました。

第12回JACEイベントアワード、学生・NPO・各種団体・個人部門のシルバー賞(準グランプリ相当)受賞
そして今回、EXPO FUTURES AWARD 2026では、その実践がさらに、「万博の理念を未来へ引き継ぐ平和教育モデル」として評価されました。
一つの学校の成功ではありません。一つの地域の成功でもありません。全国各地にある普通の教室から生まれた学びがつながり、その一つひとつが世界へ届いた結果です。

大阪万博公式キャラクター・ミャクミャクに受賞を祝福される。トロフィーは大屋根リングの木材を使用して作られている。
■審査委員が評価した「温かな循環」
EXPO FUTURES AWARD 2026の公式資料では、なかよし学園の取り組みについて、
「日本で学んだことを世界の子どもたちと分かち合い、そこで生まれた気づきを日本へ持ち帰り拡げていく」
という循環に対する期待が示されました。
また、審査講評では、平和な未来をつくる主役として子どもたちに着目し、国や文化を越えて学びが往還していくこの仕組みを「温かな循環」と評価しています。
この評価が意味するのは、平和教育の主役が、平和を教える大人から、自ら平和をつくり出す子どもたちへと広がっているということです。
今回の受賞は、その教育の循環が、大阪・関西万博の掲げた「いのち輝く未来社会」を具体的な行動へとつなぐ実践として評価されたことを意味します。万博の理念を一過性の感動で終わらせず、日本全国の教室から世界の紛争地へ、そして再び日本へとつなぎ続ける。
子どもたちが互いのいのちを尊重し、学び合いながら未来を共創すること。それこそが、なかよし学園の「いのち響き合う平和教育モデル」が目指す、万博の先にある平和の姿なのです。

審査委員の宮田裕章氏から激励を受ける中村雄一代表
■万博のレガシーを、世界中の教室へ
2025年の大阪・関西万博は閉幕しました。しかし、万博で生まれた問いや学びまで閉幕したわけではありません。
「いのちとは何か。」
「違う文化を持つ人と、どう共に生きるのか。」
「世界の問題に、自分は何ができるのか。」
「どんな未来社会をつくりたいのか。」
EXPO FUTURES AWARDは、万博から生まれた「問い」や「挑戦」を継承し、社会がより良く変わるための活動を表彰し、その浸透や持続につなげることを目的としています。
なかよし学園は、この問いをこれからも世界へ運びます。日本の学校で学ぶ子どもたちと、世界の学校で学ぶ子どもたち。支援する側と、支援される側。先進国と途上国。平和な地域と、戦争の続く地域。
そうした境界を越え、「教える人」と「教わる人」が入れ替わりながら、互いの経験を未来のために使う。日本と世界がつながり、いのちの輝きを響かせ合い、“未来”を共に創る。
「EXPO FUTURES AWARD 2026 平和と人権部門グランプリ」という栄誉を、新たなスタートとして、なかよし学園はこれからも世界各地で「いのち響き合う平和教育モデル」を実践していきます。

全受賞者、審査委員、ミャクミャクとの記念撮影
■なかよし学園プロジェクト代表・中村雄一 コメント
この度は大阪万博から「平和と人権」について最高の栄誉となる賞をいただきました。本当に嬉しく思います。
でも、この賞はなかよし学園だけがいただいた賞ではありません。
広島で平和を学び、それを世界へ伝えた高校生。英語を覚えて、その英語を世界の友達に教える教材をつくった中学生。自分たちの町の防災や文化を世界へ届けた小学生。ノートを集め、折り紙をつくり、絵を描き、カルタをつくり、世界の誰かのために自分の学びを使ってくれた全国の生徒・児童たち。その制作を支えた先生方。そして、日本から届いた教材を受け取り、自分たちの言葉や笑顔を返してくれた世界の子どもたち。このプロジェクトに関わった全ての人と一緒にいただいたグランプリだと思っています。
万博は終わっても、そこで生まれた『未来を一緒につくろう』という思いは終わりません。平和は、誰か偉い人がつくってくれるものではない。学校の教室からでも、小学生でも、中高生でも、今日からつくることができます。
私たちは今回の受賞を、私たちはゴールではなく次の出発点にします。日本全国の教室と世界の教室をもっとつなぎ、支援する側、される側という壁を越えて、誰もが世界の当事者となり、誰もが世界のリーダーになれる教育をつくっていきます。万博から受け取った『いのち』のバトンを、今度は世界中の子どもたちへ渡していきます。

なかよし学園「BIG SMILE」で喜びを表す中村雄一代表と中村里英事務局長
■EXPO FUTURES AWARD 2026について
EXPO FUTURES AWARD 2026は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)から生まれたさまざまな「問い」や「挑戦」の意思を引き継ぎ、より良い社会に向けて取り組みを続ける人や活動を表彰するアワードです。
募集テーマは、「未来への文化共創」「未来のコミュニティとモビリティ」「食と暮らしの未来」「健康とウェルビーイング」「学びと遊び」「平和と人権」「地球の未来と生物多様性」「SDGs+Beyond」の8部門。なかよし学園は「平和と人権」部門を代表するテーマ特別賞を受賞しました。
受賞活動名:
「世界の子どもが未来を共創する。いのち響き合う平和教育モデル」
受賞者:
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
受賞部門:
平和と人権
受賞:
グランプリ(公式賞名:テーマ特別賞)
授賞式:
2026年10月12日
会場:
グラングリーンPLAT UMEKITA

EXPO FUTURE AWARD「平和と人権」テーマ特別賞賞状とトロフィー
■特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
なかよし学園(特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト)は千葉県松戸市を拠点に、国内外で教育支援・平和教育・人権教育を実践するNPO法人です。
私たちは「教育で世界の平和をつくる」を軸に、日本の学校で生まれた学びや教材を海外の教育現場へ届け、そこで生まれた学びを再び日本へ還すCoRe Loopを展開。日本全国50校超と世界11カ国の教育現場をつなぎ、子どもたちを「支援の参加者」から「世界の未来を共創する当事者」へ変える教育モデルの構築を進めています。
「世界とつながる学び」プロジェクトオフィシャルサイト
https://nakayoshigakuen.org/coreloop
EXPO FUTURES AWARD 2026 公式サイト
https://efa.forest-of-resonance.jp/
本件に関するお問い合わせ先
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
E-mail:peace.office@nakayoshigakuen.org
写真素材・取材対応が可能です。
掲載時の写真クレジット:(C)なかよし学園プロジェクト